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陣痛はお産の始まるサインです。いざというときに焦らず対応できるよう、ご自身で準備しておくことも大切ですが、本陣痛が始まるころになると一番焦ってオロオロと何もできなくなるのはパートナーだったというのは良くあること。
そんなことにならないように、ぜひパートナーにも陣痛や出産について理解を深めていただけたらと思います。
赤ちゃんを外に出そうとする子宮収縮が陣痛です。日本産科婦人科学会によると陣痛は「内圧の上昇と収縮による子宮壁の短縮が子宮頸管を開大させ胎児を娩出する力となり陣痛と呼ばれている(※)」と書かれています。
医学的に、正常な出産時期(正期産)は妊娠37週0日~妊娠41週6日までで、予定日とは40週0日を意味しています。しかし、妊娠37週0日を超えていれば、赤ちゃんの皮膚や臓器は成熟していますので、いつ産まれても問題ありません。ただ、陣痛が来るのが予定日とは限らないため、いつ来るかは医師でも予測は困難です。準備をしっかりして、焦らずに陣痛が来るのを待ちましょう。
出産が近くなると、前駆陣痛または偽陣痛と呼ばれる「不規則で強弱がある」陣痛のような子宮収縮が起きてくるのですが、これはまだ分娩開始の合図ではありません。
まだ病院を受診しなくてもいい段階です。しかし、本陣痛と呼ばれる「10分以内に規則的に繰り返す子宮収縮」が始まったら、病院へ連絡しましょう。
陣痛とは異なる持続的な強い痛みや多量の出血は危険な場合があります。最も怖いのは胎盤早期剥離といって、胎盤が子宮内で剥がれてしまう状態です。これは母子ともに命の危険を伴うほどの救急疾患なので、すぐに病院へ連絡します。
通常は陣痛開始後に起こる破水ですが、陣痛開始前に起きてしまうこともあります。前期破水と呼ばれ、子宮内への細菌感染などの危険がありますので、破水を疑う兆候があったら必ず病院へ連絡してください。
しかし、破水の感覚は人それぞれで、尿漏れと勘違いして気付かなかったという方や大量の温かい水がザーっと流れたという方もいて個人差があるようです。もしも自分では判断がつかないようでしたら、迷わず主治医に連絡しましょう。
陣痛は痛いです。鼻からスイカを出したことのある人はいないと思いますが、それくらいの痛みだと言われることも多々あります。ただ、想像ばかりして怖い気持ちを大きくすることはやめましょう。
陣痛が始まれば、その痛みに立ち向かうしかないのだから、体調を整えて体力を温存して待つことが大切です。
でも、どうしても怖い気持ちが抑えられなくて、眠れなかったり、ご飯が食べられなかったりしたら、その怖さをパートナーに打ち明けることが大切です。ひとりで我慢してはいけません。
パートナーだけでなく主治医や助産師さん、看護師さんに相談してみるのも良いでしょう。出産がはじまれば、一番頼りにできる人たちです。ご自身の不安や怖い気持ちを打ち明けておけば、気持ちを和らげる言葉をかけてくれます。
出産はひとりでするものではありません。一番大変な妊婦さんと赤ちゃんをサポートするために病院や助産院では、スタッフがそれぞれの役割をもって全力でサポートしてくれます。でも、この人たちにはできない役割もあります。
大切な人が命がけの出産に挑み、鼻からスイカを出す苦しみの中にいるとき、パートナーができることは励ましたら手を握ったりとすることは限られてしまいます。なかには奥さんから文句を言われてしまう人もいるでしょう。しかし、それは生みの苦しみからでた叫びです。怒りや恨みを抱くのではなく、「我が子のために、頑張る母(妻)」をしっかりと応援してあげましょう。また、出産後はパートナーの支えがとても大切になります。
出産後の女性は心身が疲れている状態。パートナーは身の回りのことをしたり、労いの言葉をかけたりと心身ともに支えてあげましょう。
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