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万が一に備えた自己血貯血について

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出産は何が起こるかわからないため、万が一のトラブルに備えて、事前準備が必要です。中には命の危険が伴うほどの、大量出血を引き起こすケースもあります。あらかじめ自分の血を保存し、輸血で使用する”自己血貯血”についてまとめました。

自己血貯血とは?

自己血貯血は、出産時の大量出血に備えて輸血できるように、出産前に自分の血を保存しておくことです。出産時の出血量は個人差があり、一度出血すると大量出血しやすいと言われています。経腟分娩・帝王切開とともに大量出血を引き起こす可能性がありますが、前置胎盤や子宮筋腫合併妊娠の場合、リスクが高いそうです。

なぜ自己血貯血を行うの?

自己血貯血は、分娩時の大量出血に備える以外にも、簡単に輸血できない珍しい血液型の妊婦に対するリスクに備える意味があります。AB型やRHマイナスの血液型はすぐに用意できない可能性があるため、自己血貯血を検討しましょう。また他人の血を輸血できない、不規則抗体陽性該当者が輸血できように貯血をする意味もあります。

他人からの輸血で考えられるリスク

他人からの輸血(同種輸血)をする場合、自分の血液型と一緒でも相性が合わない不適合輸血や、ウイルス感染のリスクが考えられます。また、適合する血液を短時間で集めるのが難しく、輸血が間に合わない可能性も考えられるでしょう。

自己血貯血の利点

自己血貯血は、自分の血を輸血できるため、感染症や不適合による拒否反応を回避できます。ウイルス感染リスクもなく、大量出血に備えられるのが利点です。出産時に大量出血するとは限りませんが、事前の診察でわかっている場合、万が一に備えて自己血貯血をすることも視野に入れておきましょう。前回の出産で出血が多かった妊婦さんにも、おすすめの方法です。

自己血貯血で起こるかもしれない副作用

自己血貯血は、同種輸血よりも拒否反応やリスクが低い輸血方法ですが、副作用が出る可能性があります。

  • 事前の採血で血管迷走反射を引き起こす
  • 自分の血を体内に輸血する際に細菌汚染する可能性
  • 母体貧血による胎児心拍低下や胎児貧血の可能性

自己血貯血で採血する量は、1回につき200〜400mlです。1回の採血で約7分かかります。一般的な採決よりも量が多いため、母体貧血だけでなく、胎児にも影響を及ぼす可能性があるのです。採血中は、赤ちゃんの心拍数を確認しながら実施します。あくまでも副作用の可能性で、全員が起こるというものではありません。個人差はあるものの、貯血中に胎児心拍モニター上で、異常報告されたケースはないそうです。

参照元:自治医科大学附属病院 輸血・細胞移植部(https://www.jichi.ac.jp/tran/jikoketsu.html)

自己血貯血を行う際の条件

自己血貯血ができる条件は以下の通りです。

  • 出産予定日5週前に貯血するが、説明と同意があること
  • 約28週を目安に鉄剤の投与があること
  • 全身健康状態が良好であること
  • 体重が45kg以上あること
  • 貯血時に一定以上の血液の濃さがあること

帝王切開の場合出産予定日から逆算して貯血日を決めますが、自然分娩の場合は、妊娠約35週頃に貯血します。自己血貯血で保存できる期間は約5週間です。万が一輸血しなかった場合でも、1度採血した血液は、返血しません。これは、細菌感染リスクや血液濃度の上昇による血栓症リスクを回避するためです。施設によって、採血するスケジュールや血液量が違うため、事前に確認しておきましょう。

参照元:国立成育医療研究センター(https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/bunben/guide.html#07)

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