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嬉しい妊娠の知らせ。しかし、そのあとから不安に襲われる妊婦さんも実は多いのです。出産や陣痛に対する怖いという気持ちと向き合って、可愛いわが子と対面しましょう。ここでは出産を上手く乗り切る方法を紹介します。
出産の不安を乗り切るには、正しい知識が不可欠です。
受精卵が着床するのは妊娠3週頃で、生理が遅れて体調の変化に気づくのが妊娠4~11週頃。一般的につわりが始まるのが妊娠6週頃からで、妊娠12週~15週頃から、おなかの膨らみを感じ始め、妊娠16週~19週頃にはつわりが治まり体調が安定します。その後、妊娠24〜27週でおなかが全体的に丸みを帯び、妊娠36〜40週に臨月に至るのが正常な流れです。
出産が近づくと、卵膜(赤ちゃんを包む膜)の一部が、子宮の収縮によって子宮壁からはがれ、毛細血管が破れて少量の出血が生じます。お産がもうすぐ始まるしるしなので、家族や病院に連絡し、持ち物のチエックなどをしておきましょう。分娩第1期(開口期)は、陣痛開始から子宮口が完全に開くまで、分娩第2期(娩出期)は、子宮口が完全に開いてから赤ちゃん誕生まで、分娩第3期(後産期)は赤ちゃん誕生から胎盤が出るまでになります。
不安は専門家に相談するのが一番です。医師、クリニックに不安は相談しておきましょう。
特に出産直前はクリニックとの連携が重要です。本格的な陣痛が始まる前に「前駆陣痛」がおこります。前駆陣痛は時間の間隔が不規則で、痛みがそれほど強くありません。徐々に痛みが強まり、時間の約10分間隔が規則的にやってくるようなら本格的な陣痛の可能性が高いので病院に連絡し指示を仰ぎましょう。また、「早期破水」と言って、陣痛が始まる前に赤ちゃんを包む膜が破れ、中の羊水が出てくることがあります。この場合もお産が近いので、すぐにかかりつけの産婦人科に連絡してください。
身近な人のサポートといえば、一般的に里帰りで実家にお世話になることをイメージしますが、各家庭によって事情が違うので、妊娠中にパートナーの家事力をつけておくことが大事です。
晩婚化で、頼るべき親世代が高齢のため体調がよくないこともあるため、公的なサポートや民間のサポートについても、妊娠中にネットなどで調べて検討するのも一案。費用は掛かりますが、上の子の保育をしてくれ、身の回り全般のお世話や食事の提供、赤ちゃんとお母さんの健康管理までしてもらえる病院兼ホテルのようなところもあります。
陣痛は初産で平均して14時間、経産婦でも8時間程度です。陣痛が始まると、自分でも気づかないうちに緊張して、肩に力が入ったり、お腹が張って食欲が無くなってしまうこともありますが、何でもよいので食べたいものを少しでも食べておきましょう。噛むことさえ辛い場合は、チューブタイプのゼリーなどで、エネルギーの補給をするのがおすすめです。
赤ちゃんが苦しまずに降りてくるためには、産道や会陰がリラックスした状態であることが大事です。そのリラックス感覚を身につける簡単な方法が、股関節まわりをやわらかくする効果がある「あぐら」。この「あぐらエクササイズ」は、妊娠28週から開始するのが適切。やり方は、足裏を合わせて無理のない程度にあぐらをかき(お尻の下にクッションを敷くと座りやすい)両手は下ろし、目を閉じて頭を垂れ、背中を丸めて肩の力を抜き、息を吐き切ってください。次に息をゆっくり吸いながら上半身を起こし、頭をゆっくり持ち上げて、背筋を伸ばして目を開けます。
陣痛の痛みをやわらげるためには、鼻からゆっくりと息を吸い、口を少し開けてゆっくり長く息を吐く呼吸法を行います。この腹式呼吸を基にした呼吸法を「ソフロロジー式呼吸法」と言い、分娩時に取り入れることで、陣痛の痛みがコントロールでき、赤ちゃんがスムーズに出やすくなります。同時に母親の気持ちが整い、出産に対する恐怖心や不安感がとれ、お産に対して前向きになれ、母体から十分な酸素が届くので、赤ちゃんは苦しむことなく産まれてくるでしょう。
出産や陣痛が怖いと感じるのは誰も同じです。妊娠中から心が癒される音楽を聴き、呼吸法や簡単なマタニティヨガを取り入れるなどの生活習慣をつけることで、いたずらに恐怖心を抱くことなくお産に望めるでしょう。また、お産の仕組みや流れについて知識を得ておくとともに、産後の過ごし方などについても計画しておくことで、お産に集中できます。
出産時のリスクは、知識として知っておくべきです。分娩前に起こりやすいのは、陣痛が始まる前に破水が起こる前期破水や微弱陣痛ですが、子宮内感染を起こすこともないとは言えません。その他にも、分娩が急速に進行すると「頸管裂傷」と言って、子宮の口が裂けてしまい多量出血を起こす場合も。分娩後のリスクとしては、胎盤が子宮壁の筋肉に付着したり、胎盤組織が筋層内に食い込んで剥がれなくなる「癒着胎盤」を起こすこともあります。
分娩前後には、何が起こるかわからないので、知れば知るほど漠然とした不安感に襲われますが、必要以上に心配しないようにしましょう。お産の状況に応じて、帝王切開になる場合や輸血の必要がある場合も出てきますが、お医者様を信頼して新しい命をこの世に送り出すことだけを考え、ポジティブな気持ちでお産にチャレンジすることが大切です。
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分娩・産院の満足ポイント