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「両親学級」とは、出産を控えた夫婦・家族を対象にしている「学びの場」です。各市町村や自治体が主催していたり、デパートや産院(クリニック)で行われたりすることも多いです。
両親学級は妊娠22週目あたりから35週目までに行われ、出産前の下準備として行われます。中には週数に規定があり、規定の週数に達していないと両親学級を受講できないケースもあります。
時間としては主に平日夜間や土曜・日曜の日中などが指定されています。普段お仕事を持つお父さんやお母さんでも受講できるように、無理のない時間帯に設定されています。
産院でお産の立ち会いを希望する場合には、事前に両親学級に参加しなければならないという規定を設けているところもありますので、しっかりと確認を取っておきましょう。
両親学級は飛び込みでは参加ができず、多くの場合事前に申し込みが必須です。出席する講座の内容や日時、持ち物などをしっかりと確認して準備をしておきましょう。各区役所ごとに開催されていますので、地域の福祉保健センターや、こども家庭支援課で尋ねることができます。
両親学級の内容としては、妊娠から出産に至る一連の流れの確認や、産後に赤ちゃんをお世話する方法・手順などについて教えられます。出産当日の流れを知ることでお母さんの不安を和らげることができます。また座学だけでなく体験学習をすることができるので、実体験を通して実際にお腹にいる赤ちゃんが生まれた時の心の準備をすることができます。
プロの講師が直接指導をしてくれますので、何も下準備のない状態で育児に入るよりも心強く、親になるという自覚も生まれます。
お父さんにとっても、出産前から父親としてのつとめを果たすことができますし、これから育児に入る心の準備ができます。また、夫婦揃っての共同作業によって、育児の大切さをお母さんと共有することができます。
お母さんにとっては、お腹にいる赤ちゃんが実際に生まれてきてから何をすれば良いのかを知ることができるので、不安感が和らぎます。他の人の体験談などを聴いたり、プロのアドバイスに従ったりすることにより、母としての自覚はもちろん、育児のノウハウも身に付きます。
妊娠週数の近い人が同じ講座にきている場合、悩みを共有し、不安を分かち合うことができますので、一人で抱え込む心配もありません。
また退院後、家庭での沐浴や睡眠場所、部屋の温度調整などについて、しっかりと正しい知識を知っておくことで事故などのリスクも防ぐことができます。
このように両親学級に参加して、妊娠から出産、赤ちゃんのお世話の仕方まで専門家からしっかりと学んでおくことはとても大切です。お母さんの出産への不安を和らげるだけでなく、入院中および退院後の初めての赤ちゃんのお世話も手間を取らずにできると言えるでしょう。
各区役所で開かれる両親学級は、基本的には初産の人たちが対象です。参加時に妊娠20週以降になっていることが条件となります。安定期を選んで参加することができますので、体調が良くない時は無理をしないようにしましょう。お母さんだけではなく、配偶者や両親など家族も一緒に参加することができます。初めての赤ちゃんのお世話をどのようにしたらよいのか、家族はどのように協力できるのか、経験ある専門家から話を聞くことができます。
持参品は、母子健康手帳と「子育てガイドブックどれどれ」という冊子、そして筆記用具です。質問できる時間もありますので、何か気になることがあれば、あらかじめ質問を考えておくこともできます。
区役所での両親学級は全3回で、初回の授業では妊娠中の栄養バランスの取り方、歯科衛生について、そして同じ地域で一緒に子育てをする仲間との情報交換という内容になっています。初めてお腹の中で赤ちゃんが育っていく体験をすると、何かと不安や心配ごとが出てくるものです。特にお腹にいる赤ちゃんや妊婦さんの健康を保つ方法について、しっかり学ぶことができます。
第2回目の両親学級では、産後のお母さんの心と体を安定される方法について、赤ちゃんと生活を営む時の注意点、そして子育ての先輩たちからの体験談を聞く時間があります。そして沐浴体験をすることもできます。初めての沐浴は緊張するものですから、練習する機会があるのは貴重ですね。
3回目の授業では出産後にするべき手続きや、授乳の方法、子育て関連の地域情報などを学ぶことができます。お産は大きなことですが、子育ての終わりではなく始まりです。両親学級の最後に、長い子育て期間を幸せに過ごすための土台作りをすることができます。
区役所で開かれる両親学級は、基本的に平日開かれています。しかし仕事の都合で平日は参加できない人もいることでしょう。妊婦さんだけなら参加できても、できれば夫婦揃って参加したいと思う人もいます。また、区役所よりも近い場所で参加できれば便利です。そうした声に応えて、区役所以外の場所でも週末に両親学級が開かれています。
区役所で開かれるクラスも、それ以外の場所で開かれるクラスも、基本的に内容は同じです。両親学級の会場の場所や時間などの情報は、区役所やホームページで調べることができます。どの会場でも基本的に事前申し込みが必要ですから、安定期がいつくらいになるか予想が着いた時点で予定を立て、応募しておきましょう。
区役所など地域の公的機関が主催するものの他にも、様々なセミナーが開かれています。マタニティーヨガの教室や、栄養士や助産師などの講話、写真撮影など様々な内容のものがあります。これらも広い意味では両親学級で、興味がある人は参加してみると良いでしょう。親になる準備をすると共に、リフレッシュする機会ともなり得ます。
両親学級は、初めての子育てのためにお父さんお母さんを備えさせるだけではなく、同じように子育てに奮闘している仲間と出会える場も提供してくれます。同じ地域で同じ時期に子育てをする仲間がいれば、大変な時に悩みを話したり情報交換したりできるため、心強いものです。今は子育てについてもインターネットやテレビで色々学べる時代ですが、子育て友だちを作るためにも両親学級に参加してみることをおすすめします。夫婦ぐるみ、家族ぐるみで付き合える友だちと出会えるのは貴重ですし、シングルマザーにとっても助けになることでしょう。
妊娠して出産が近づくにつれ、女性は母親としての認識が自然と高まりますが、父親はなかなかピンと来ないという人も多いものです。女性も初めてのつわりや子育てへの不安がある中、夫また父親としてどのように助けたらよいのか、学ぶ機会がないかもしれません。両親学級は、父親としての認識を高める場ともなりますので、二人揃って参加すると良いでしょう。
横浜市の中でも、各区が主催する両親学級をピックアップしました。
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