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前置胎盤とは?

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赤ちゃんに酸素や栄養を供給するための胎盤に、トラブルが生じることがあります。そのひとつが「前置胎盤」です。

このページでは、前置胎盤について詳しく解説します。万が一に備えて、前置胎盤についても知っておきましょう。

前置胎盤とはどんな状態のこと?

胎盤は、ママから赤ちゃんに酸素や栄養を届ける役割があります。子宮の上の方に胎盤があるのが正常であるのに対して、子宮口をふさぐ位置に胎盤があることを「前置胎盤」といいます。

前置胎盤にも子宮をふさぐ位置によって種類があり「全前置胎盤」「部分前置胎盤」「辺縁前置胎盤」に分類されています。

前置胎盤になると胎盤が赤ちゃんよりも下の位置になってしまうため、出産時に赤ちゃんよりも胎盤が先に出てしまいます。すると、赤ちゃんが子宮内にいるにもかかわらず、胎盤からの栄養が途切れてしまい、呼吸もできない状態になってしまうのです。

また、胎盤が出るときに大出血してしまい、ママも危険な状態になってしまう恐れがあります。普通分娩では前述のような危険があるため、前置胎盤の場合はほぼ100%で帝王切開になります。

前置胎盤になりやすい人の特徴

前置胎盤になる理由は分かっていないのが現状です。ただし、喫煙や高齢妊娠、多産婦、双胎などの場合、前置胎盤のリスクがあるといわれています。

前置胎盤は、妊娠中から産後まで注意しなければならないハイリスク妊娠です。流産や早産の危険性も高く、注意深く過ごさなければなりません。

前置胎盤に予防方法はある?

前置胎盤になる理由が解明しておらず、予防方法もわかっていません。前置胎盤自体を治す方法もありませんが、リスクを抑えるために安静に過ごした方がよいでしょう。

前置胎盤のリスク要因はあるといわれており、過去に帝王切開や流産・中絶手術、子宮筋腫などの手術をしたことにより、子宮の内膜に傷がつくと前置胎盤も起こりやすいと考えられています。

喫煙者の場合は低酸素状態になるため、血流が悪くなり癒着胎盤になる可能性が高くなるでしょう。癒着胎盤は前置胎盤の大きな問題です。胎盤が子宮にくっついてはがれず、多くの場合子宮全摘出が必要になります。

前置胎盤に予防法はありませんが、リスクを抑えることは可能です。妊娠中は喫煙は控えて、前置胎盤と診断されたら安静に過ごすようにしましょう。

前置胎盤に症状はある?

前置胎盤に症状はなく、健診の超音波検査で発見されることがほとんどです。ただし、突然の出血が起こるケースはあります。腹痛を伴わない大量性器出血が起きた場合は、すぐに病院を受診しましょう。出血症状は、妊娠後期に増加するとされています。

それまでの健診で前置胎盤の疑いを指摘されている場合は、特に出血には注意してください。おなかが張ると出血しやすくなるため、おなかの張りを感じるときは安静に過ごしましょう。

前置胎盤の診断時期はいつごろ?

前置胎盤の最終診断は、31週末までに行われます。妊娠初期から中期に前置胎盤の疑いと診断されても、子宮が大きくなるにつれて胎盤も上に上がっていき、前置胎盤でなくなることも多々あります。そのため、妊娠初期から中期にかけての前置胎盤に疑いについては、過度に心配する必要はありません。

31週末ごろに前置胎盤と診断された場合、そこから胎盤が上がっていくことはほとんどないため、前置胎盤で確定と考えてもよいでしょう。

初期のころに前置胎盤の疑いと診断されても、最終的に前置胎盤でなくなれば、経腟分娩が可能です。前置胎盤と確定した場合は、状況に応じて36~38週の間に帝王切開を行います。

前置胎盤になったら出産は帝王切開

前置胎盤は、胎盤が子宮口をふさいでいる状態です。そのまま経腟分娩になると、大量出血を起こし母子ともに危険な状態になります。そのため、前置胎盤の場合は、ほぼ100%帝王切開になると考えてよいでしょう。

前置胎盤の場合は子宮収縮が起こると大量出血を起こしやすくなります。そのため、出血が起こる前に帝王切開で赤ちゃんを取り出さなければなりません。あまりに早い時期に帝王切開になると赤ちゃんは未熟なことがあり、遅すぎると出血や陣痛が始まってしまうリスクがあります。出産の時期は慎重に見極めることが重要です。

帝王切開であっても、前置胎盤の場合はリスクが大きいため、NICUや設備の整った施設で管理することが理想的です。癒着があってもなくても出血量は多くなるため、出血によって母体に危険があると判断された場合には、子宮を摘出することもあります。

帝王切開時の大量出血に備えて、お産の1か月ほど前から自己血をためておくこともあります。病院では前置胎盤におけるリスクに備えて、対応しているのです。

まとめ

前置胎盤になる理由や予防法は分かっておらず、前置胎盤と診断されると不安になるでしょう。自覚症状もないため、おなかの張りや大量出血が起こって、前置胎盤が判明するケースもあります。

前置胎盤と診断された場合、治す方法はありません。異変を感じたときにはすぐに受診する、無理はせずに安静に過ごすなど、医師の指示に従うことが大切です。

異常を感じたときにはすぐに受診し、ママと赤ちゃんの健康と命を守りましょう。

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