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妊娠中のおなかの張りがわからない

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おなかの張りは医学的には「子宮収縮」とも言われています。しかしおなかの張りと言っても、どんな状態なのか分からないというケースもあるでしょう。このページでは、おなかが張ったときの感覚やセルフチェックの方法などを解説するので参考にしてください。

おなかが張ったときの感覚

初めて妊娠する方の中には、おなかが張っているという感覚が分からないかもと思うケースもあるでしょう。妊娠の週数によって、おなかが張ったときの感覚は変わってきます。

  • 妊娠初期…下腹部が重い、炭酸で膨らんでいるなど
  • 妊娠中期…バレーボールのように硬くなる、風船が膨らんでいるなど
  • 妊娠後期…カチカチになる、スイカのように硬いなど

上記のように週数によって表現がされているようです。つまり張ったときの感じ方は人によって異なり、ハッキリと感覚を言葉で言い切るのは難しいでしょう。

舌で頬を押したときの感触

おなかの張りの感触を自分の体で知るためには、舌を使うのも一つの方法です。頬は何もしていなければ柔らかいですが、これは張っていないおなかの感触に近いでしょう。口の中から下で押した感触は張っているおなかに近い感触といわれています。

力を入れた二の腕の感触

二の腕を使って、おなかの張りの状態を知ることもできます。力を入れていない状態の二の腕はプニプニしており、張っていないおなかの状態と言えるでしょう。肘を曲げて力んだ時の二の腕は硬くなり、張っているおなかの感触に近くなります。

おなかの張りセルフチェック

おなかが張っているかどうかをセルフチェックする方法もあります。ここでは具体的にセルフチェックの方法について見ていきましょう。

あおむけに寝転がる

まず、あおむけに寝転がりましょう。その際、おなかに圧力がかからないようクッションなどで上半身を45度程度起こしておくのが理想的です。もし、あおむけが苦しいのであれば横向きでも問題ありません。必ずおなかに負担がないように注意してください。抱き枕などを脚に挟む、頭・おなかの下に置くなど楽にする体勢を整えましょう。

おなかを触って確認

次に子宮のある部位をおなかの上から優しく掌で触ります。状況によっては手の甲の方が感じやすいケースもあるので、掌・手の甲の両方でチェックするのが理想的です。おなかの左右に両方の手で触れることで、左右差を把握しやすくなるでしょう。

全体が硬いならおなかの張り

おなかの一部だけでなく、おなか全体が硬くなっていれば張っている状態と言えるでしょう。週数によっても変わってきますが、バレーボールのような硬さがあれば、おなかが張っていると考えて問題ありません。おなかの張りがあれば身体を横にして安静にしてください。それでも張りが治まらない、出血・痛みも伴っているのであれば必ず産婦人科に相談しましょう。

おなかが張ってしまったらどうしたらよい?

おなかの張りは妊娠とは全く関係ないもの生理的なものと、非常にリスクの高いものがあります。おなかの張りがあれば、どちらなのかを見極めることが大切です。

まずは横になり安静になってください。外出中などは無理せずに座れるところを見つけて休憩しましょう。しばらく安静にしていれば、自然と治まってくるおなかの張りは生理的な張りの可能性が高いので心配する必要はありません。

しかし1時間ほど安静にしても張りが収まらないのであれば、おなかの張る回数や張る感覚をチェックしましょう。もし妊娠30週未満で1時間に3回以上、妊娠30週以降で1時間に5回以上の張りを感じ、徐々に張る感覚が短くなっていれば切迫早産の可能性もあります。さらに出血があれば流産や早産のリスクも大きいため、すぐに産婦人科を受診してください。

ただリスクの高い張りかどうかを見極めるのは非常に難しいでしょう。そのため少しでも不安があれば、必ず受診した方が無難です。医師が胎児の状態をチェックすれば問題があるかどうかを見極めたうえで、アドバイスや処置を行ってくれます。とくに妊娠後期におなかが張り、痛みが激しくなる場合は胎盤早期剥離のリスクもあるため早期受診が大切です。

週数別のおなかの張りで気を付けるポイント

15週くらいまでの妊娠初期

妊娠初期は子宮も小さいため、おなかの張りを感じることはほとんどありません。張っていると感じるよりも下腹部の違和感・胃腸の痛みなどを感じることも。これは子宮が大きくなったことで、筋肉が伸びているために感じる違和感のようなものです。

また子宮を支えている靭帯・子宮広間膜も引っ張られることで痛みを感じるケースもあるでしょう。この違和感や痛みは妊娠初期が最も多く、月経痛のような痛みが継続する場合も。超音波検査で胎児の心拍が確認できれば、心配はありません。

16~27週の妊娠中期

妊娠中期になれば、つわりも治まってくるころでしょう。母体や胎児も落ち着くころなので「安定期」とも言われ、比較的おなかの張りも落ち着いています。このタイミングで張る場合は活発に活動して起こる生理的なケースが多く、少し安静にすれば治まるケースがほとんどです。また腎結石や虫垂炎などの消化器系の痛みを張り・痛みと間違っていることもあるでしょう。安静にしても張りが治まらない場合や徐々に強くなる場合は、切迫早産の可能性もあるので必ず受診してください。

28~40週の妊娠後期

妊娠後期は出産に向けて体が準備している時期でもあるため、おなかの張りを最も感じやすい時期です。子宮が収縮することで、板のように硬くなってしまい外見からでもハッキリと分かるでしょう。もちろん自分で触っても確かめることができます。おなかが張る回数・強さが増えてきますが、もし普段とは違う張りや出血・痛みを伴うのであればスグに主治医に相談してください。

陣痛と判断できるか不安という方もいますが、基本的に区別がつくため心配ありません。予定日が近づき、普段と違う!と感じたら受診するようにしましょう。

おなかが張ってるように感じる原因

おなかの張りの原因はさまざまです。問題のない張りもあれば、すぐに受診した方がいい張りもあります。ここでは、おなかの張りの原因について見ていきましょう。

生理的な子宮の収縮

母体が活発に動く、疲れるなどによって子宮がキュッと収縮するケースがあり、この収縮を張りと感じてしまいます。妊娠によっても不規則な痛みのない子宮収縮が生理的に起こっており、この状態を「ブラクストン・ヒックス収縮」と呼びます。たとえば起床時におなかが張ると感じるのは、この原因がほとんどです。妊娠したことで子宮収縮への感受性が高まったため、何もしない状態でも子宮が収縮すると言われています。

子宮がおおきくなっているから

妊娠前の子宮は2ミリリットルほどの大きさですが、妊娠・出産によって4リットルほどの容積まで大きくなるでしょう(※)。この変化によって子宮だけでなく、子宮を包む膜も広がるためツッパリ感を張りと感じてしまいます。

参照元:moony_【妊娠~産後】子宮・腟の大きさや柔らかさからみる変化(https://jp.moony.com/ja/tips/pregnancy/pregnancy/body/pt0224.html)

子宮の靭帯や皮膚が引っ張られている

子宮が大きくなれば子宮を支えている円靭帯・仙骨子宮靭帯・基靭帯などが引っ張られるため、おなかの張りが起こりやすくなります。また皮膚も子宮の大きさに合わせて伸びるため、突っ張るように感じるでしょう。人によっては急激な変化によって妊娠線ができることもあります。

心配な張りはすぐに相談を

おなかが張ったからと言って、必ずしもリスクの高いケースばかりではありません。安静にすることで治まるのであれば、基本的に問題はないでしょう。しかし安静にしても張りが治まらない、出血や痛みを伴う、徐々に張りが強くなる、いつもと違うなどを感じた場合には、早産や流産のリスクもあるため早期受診が必要となります。すぐに受診し、主治医に相談してください。

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