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妊娠中に眠くなるのはなぜ?

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妊娠中は、ご自身の体が大きく変化していく時期です。それに伴い、日中に強い眠気を感じやすくなることがあります。これは、妊娠した多くの方が経験する自然な変化の一つです。このページでは、妊娠中に眠くなる原因について解説します。

眠くなってしまう原因

女性ホルモン(プロゲステロン)の影響

妊娠中は、妊娠を維持するために「プロゲステロン」という女性ホルモンの分泌量が増え続けます。プロゲステロンには、妊娠の維持を助ける大切な働きのほかに、体温を上げる作用や鎮静作用があるのです。

また、プロゲステロンは体温を上げる作用も持っています。私たちの体は、体の内部の温度(深部体温)が下がることで眠りやすくなりますが、プロゲステロンの影響で体温が下がりにくくなり、睡眠と覚醒のリズムにメリハリがつきにくくなることも、日中の眠気に関係していると考えられています。

妊娠による体の変化

おなかが大きくなってくると、その変化も睡眠に影響します。大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで頻尿になり、夜中に何度もトイレに起きることで睡眠が中断されやすくなるのです。

また、赤ちゃんが元気に動く胎動によって、夜に目が覚めてしまうこともあるでしょう。このように夜間の睡眠が妨げられると、日中に眠気を感じやすくなることがあります。

鉄欠乏や睡眠障害の影響

妊娠中は、赤ちゃんに栄養を送るため、お母さん自身が鉄欠乏になりやすい状態です。鉄欠乏は、貧血だけでなく「むずむず脚症候群」という睡眠障害の原因になることがあります。これは、脚にむずむずとした不快感があり、眠りを妨げるものです。

また、体重の増加などが「睡眠時無呼吸症候群」のリスクを高めることもあります。これらの睡眠障害が、夜間の睡眠の質を下げ、日中の眠気につながる場合もあるのです。

妊娠中の眠気対策

短い昼寝(仮眠)をとる

日中に眠気を感じた時は、無理をしないことが大切です。可能であれば、15分から30分程度の短い昼寝をとるようにしましょう。短い仮眠は、頭をすっきりさせ、午後の活動の助けになります。ただし、夕方以降に長く寝てしまうと夜の睡眠に影響が出やすくなるため、時間帯や長さに気をつけると良いでしょう。

生活リズムを整える

ホルモンの影響で睡眠と覚醒のメリハリがつきにくい時期は、生活の中で意識的にリズムを作ることが役立ちます。朝は決まった時間に起きて日光を浴びること、日中にウォーキングなどの軽い運動を取り入れること、決まった時間に食事をとったりすることを心がけてみましょう。

夜はリラックスできる時間を作り、ぬるめのお風呂に入るなどして、自然な眠気を促す工夫をすると、睡眠の質が向上し、日中の過度な眠気が和らぐことにつながります。

睡眠環境を見直す

夜間の睡眠の質を高めることも、日中の眠気対策には重要です。寝室の温度や湿度を快適に保ち、照明を暗くするなど、リラックスして眠れる環境を整えましょう。また、お腹が大きくなって寝苦しさを感じる場合は、抱き枕やクッションを活用して、ご自身が楽だと感じる姿勢(例えば左側を下にする「シムスの体位」など)を見つけるのも良い方法です。体に合った寝具を選ぶことも検討してみましょう。

鉄分やビタミンCを意識する

鉄欠乏が原因で起こる「むずむず脚症候群」を防ぐためにも、食事の工夫は大切です。鉄分を多く含む、肉や魚といった動物性食品(ヘム鉄)は体に吸収されやすいとされています。

野菜や果物に含まれるビタミンCは、鉄分の吸収率を高める働きがあります。バランスの良い食事の中で、これらの栄養素を意識的に摂取するよう心がけましょう。

ストレスをためない工夫

睡眠への悩みや妊娠中の不安がストレスとなり、さらに眠れなくなるといった悪循環を避けることも大切です。リラックスできる時間を作り、過度なストレスを避けるようにしましょう。妊娠中は体調が変化しやすいため、睡眠の変化が起こりやすいことを理解し、あらかじめ余裕のあるスケジュールを立てておくことも、心の負担を減らす助けになります。

眠気が強い時に注意すべきこと

無理をせず休む

妊娠中の眠気は、体が「休んでください」と送っているサインです。日中に強い眠気を感じたら、無理をしないことが大切です。可能であれば、仕事や家事の手を少し休めて、横になったり、静かに座ってリラックスしたりする時間をとりましょう。ご自身の体調を最優先に考え、周囲の理解やサポートを得ながら、ゆったりとした気持ちで過ごすことを心がけてください。

自動車の運転や危険な作業

強い眠気を感じている時は、集中力や判断力が低下している可能性があります。そのため、自動車の運転や、刃物を使う料理、高所での作業など、危険を伴う行動は控えるようにしましょう。もし運転中に眠気を感じたら、すぐに安全な場所に車を停めて、少し休むようにしてください。ご自身とお腹の赤ちゃんを守るためにも、安全を第一に行動することが重要です。

カフェインの摂取

眠気覚ましとしてコーヒーや紅茶などを飲みたくなるかもしれませんが、妊娠中のカフェインの摂取には注意が必要です。カフェインを過剰に摂取することは、お腹の赤ちゃんに影響を与える可能性も指摘されています。もし飲み物を飲む場合は、ノンカフェインのハーブティーや麦茶、白湯などを選び、飲み物でリフレッシュしたい時も、成分を確認してみましょう。

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