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はっきりとした原因は未だに分かっていませんが、とくに自覚症状なく子宮口が開いてしまう状態のことを「子宮頚管無力症」と呼びます。ここでは子宮頚管無力症の症状や診断方法、治療法、なりやすい人の特徴などを解説するので、気になる方は参考にしてください。
子宮頚管無力症とは、陣痛など下腹部の痛みや出血などの症状もない状態で、子宮頚管が開く病気のことを言います。子宮頚管は胎児がしっかりと成長するまで閉じておかなければなりません。子宮頚管無力症は自覚症状もなく、臨月より前に子宮頚管が緩んでしまい、破水したり胎児が出てきたりすることもあり、流産や早産の原因になる可能性も高いため注意が必要です。原因自体はまだハッキリと解明されておらず、体質・感染などが要因ではないかと言われています。
子宮頚管無力症かどうかは内診で子宮口の開き具合を確認し、超音波で子宮頚管の長さを測定して診断されます。正常であれば妊娠初期~36週目ごろまで子宮頚管の長さは変わらず、30ミリ以上あるのが理想的です。しかし中には30ミリ未満のケースもあり、その場合には経過観察が必要となるでしょう。また20ミリ~25ミリ以下になれば、入院による安静や手術の検討なども行われます。
子宮頚管無力症であれば定期的に子宮頚管の測定を行い、経過観察を実施します。状況次第では入院による安静も必要となるでしょう。また妊娠12週以降であれば、状況によって子宮頚管縫縮術を実施し、子宮頚管をキュッと縛る手術を行います。もし手術を行い、経膣分娩であれば抜糸をしなければなりません。
さらに感染による子宮頚管無力症の可能性がある場合には、薬物投与による感染症の治療を行います。
生まれつき子宮頚管が短い方や子宮に奇形がある方、流産・中絶の経験がある方、子宮頸がんで円錐切除をした方などは、子宮頚管無力症になりやすいと言われています。また出産を経験したことがある人の中で、子宮頚管が短いと言われた方や出産時に子宮頚管を傷つけてしまった方も子宮頚管無力症になりやすいでしょう。
子宮頚管無力症はとくに原因は解明されていない病気で、症状なく子宮口が緩んでしまう病気のことです。状況によっては手術や入院して安静を保つなどの方法も行われています。先天的に子宮頚管が短い方だけでなく、子宮頚管を傷つけた方などもなりやすいでしょう。流産や早産の可能性を高めてしまうため、定期的に受診し、子宮頚管の長さや子宮口の開き具合を診てもらうことが大切です。
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