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産後の食事でポイントになるのは「しっかり食べる」こと。
お母さんがしっかりと食事をし、母乳を出して体重を落とすのが理想的です。日本女性が母乳で赤ちゃんを育てている場合、1日に500kcal以上のエネルギーを消費するといわれています。この授乳を前提に厚生労働省では、母乳育児中の女性は、通常時よりも350kcal多く摂取することを推奨しています(※)。さらに、子どもを抱っこしたり、家事をしたりするエネルギーも消費されるので、体重は自然と落ちていきます。
普通に食べていても体重は落ちてしまうため、むしろ授乳中のお母さんは食事を減らすどころか少し多めに摂らなくてはいけないくらいです。ミルクで育てているお母さんも、回復のために体に良いものをしっかり食べないといけない点は一緒。だから「主食」「主菜」「副菜」「乳製品」「果物」などをバランスよくきちんと摂ることが大切になります。
栄養バランスのとれた食事が大切なので、何かひとつの栄養素を多く摂るようなことはせず、相性の良い栄養素と一緒に摂るなど体への吸収率を高くするようにしましょう。例えば、出産時の出血で貧血気味な人は、小松菜、ホウレンソウ、まぐろ、ひじき、レバー、あさりなどに多く含まれる鉄分だけを摂るよりもビタミンCが含まれる野菜と一緒に摂ることで吸収率を高めてあげるなどです。産後に便秘がちな人は、きのこや野菜類、海藻類、芋類など、食物繊維を多く含んだものを意識して食べるようにしましょう。
カフェインやアルコールは、妊娠中も控えていた方がほとんどではないでしょうか。アルコールを摂取後は30~90分で、カフェインは摂取後15~30分で母乳中の量が頂点に達し、乳児の発達にも影響があるとされていますので授乳中は避けたほうがよさそうです。
また、生クリームたっぷりのケーキや、揚げ物、脂身の多いお肉なども控えた方がよいでしょう。脂肪分のとりすぎは乳腺炎の原因になることがあります。
出産後の女性たちの間で話題に上ることの多い「産後ダイエット」。赤ちゃんを産んだ直後の女性にとって、体重やボディラインを元に戻すことは重大な関心事かもしれません。
しかし、外見からの見た目にはわからなくても、産褥期(妊娠前の状態に体が完全にもどるまでの産後6~8週間のこと)にある女性の体は、出産という命をかけた大仕事でダメージを受けており、データを参照したところ授乳しながら6カ月を目安に標準体重に戻すこととしています。
また、回復には個人差もあり、産褥期が終わってもなかなか体力が戻らない人もいます。それに毎日の赤ちゃんのお世話も大変な時期なので、パートナーを筆頭に周囲がしっかりサポートしてあげてください。
出産後の回復期に、食べなかったり、一般的なダイエットなどで食事に気をつかわないと、体重は落ちても、やつれて不健康になってしまいます。
しかし産後は、自分の体をきれいに作り直すチャンスの時でもあります。産後の女性の体は、栄養を全部赤ちゃんにとられたスカスカの状態。
だからこそ、この時期に食べるもので体を作り直して、きれいになれるチャンスです。ぜひ、正しい食事の知識を身に着けて、きれいになってください。
産後は赤ちゃんばかりに目がいきがちです。しかし、出産という大仕事を終えたうえに慣れない育児に奮闘する産後のお母さんの負担は、予想以上に大きいもの。
そんな産後のお母さんの心と体をいたわってあげるには、パートナーや家族の協力が欠かせません。特に産後の食事については、出産前から家族で正しい知識を身に着けておくことが家族みんなの健康につながります。
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