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妊活と食事は深い関係があります。赤ちゃんのためにも、妊娠中だけでなく妊活中から食事に気を配り、体質や体調を整えましょう。妊活中に摂りたい栄養素や気をつけること、食べ方などを解説します。
妊活中は男性にも女性にも意識して摂りたい栄養素があります。特に赤ちゃんを宿す女性には、妊娠してからだけでなく、妊活中から摂取したい栄養素を紹介します。
葉酸は、赤ちゃんの神経を作ったり、脳の発育を助けたりする栄養素です。赤ちゃんの脳は妊娠6週目までにはほぼ完成していると言われていますが、妊娠6週目というとまだ妊娠に気づいていないか、そろそろ気づくかという時期。つまり、妊娠に気がついたときには、すでに赤ちゃんの脳はほぼ出来上がっているという訳です。
だからこそ、葉酸は妊活中から積極的に摂ってほしい栄養素。葉酸を多く含む食品は、ブロッコリーやほうれん草、枝豆、アボカドなどがあります。
繊維質の多い食品は、腸内を大そうじして環境を整え、腸内でビタミンを作ったり、免疫力を上げたりする効果が期待できます。栄養素のほとんどは腸で吸収されますので、腸内環境を整えておくことはせっかく摂った栄養素をしっかり吸収するためにも大切です。
また食物繊維の多い食品には、ビタミンやミネラルといった体内で合成できない栄養素も多く含まれています。
タンパク質は、筋肉や皮膚、血管、内臓、骨、歯、爪、酵素、ホルモンなどを作る重要な栄養素です。さまざまな栄養素を細胞に届けるという役割もあるため、妊活中の基本とも言える栄養素。
1回の食事で、肉・魚・卵・大豆製品をそれぞれ「手のひらに乗る分×2セット」×3食がタンパク質量の目安です。
量としてはかなりあるので、意識して摂る必要があります。
鉄分が足りないと貧血になることで知られますが、妊娠にも重要な栄養素です。鉄分は胎盤の形成や赤ちゃんの成長に必要なので、妊活中からしっかり摂っておきましょう。疲れやすい、ニキビや湿疹ができやすいのは鉄分不足かもしれません。ヘム鉄・非ヘム鉄ともにバランス良く摂りましょう。
ヘム鉄は牛・豚・鶏レバー、牛ヒレ肉、鶏手羽元、砂肝、かつお、まぐろ、さばなどに。非ヘム鉄は、あさり、ホタテ貝柱、ほうれん草、小松菜、さつまいも、豆乳、厚揚げなどに多く含まれます。
健康のために脂質を避けている人は多いでしょうが、牛乳など乳製品には、身体に必要な良質な脂質やカルシウムが多く含まれています。乳製品や魚介類、豆類に含まれる栄養素は、自律神経の調整や筋肉、毛細血管の収縮・弛緩にも関わるので、赤ちゃんだけでなく妊活中のメンタル面もサポートしてくれます。
妊活中には、男性側も食事に気をつけながら積極的に栄養素を摂取していきましょう。まずは、女性と同様に新鮮な野菜や果物といった、繊維質を多く含む食品を毎日摂るようにしてください。
さらに意識して摂っていただきたいのは亜鉛です。亜鉛は細胞分裂を促し、タンパク質の合成にも関わっている重要な栄養素。男性の前立腺や精巣の機能にも大切な役割を果たしているので、積極的に摂りましょう。牡蠣やうなぎ、レバー、卵黄、牛赤身肉、高野豆腐などに多く含まれています。
妊活中は、摂取したい栄養素がたくさんありますが、あまり摂りたくない栄養素もあります。妊娠初期は妊娠に気づいていなくても、赤ちゃんの重要な器官が育つ時期なので、妊娠してからやめるのではなく、妊活中から注意しておきましょう。
妊娠中にアルコールを飲むと、胎児の形態異常や脳障害への影響があることがわかっています。妊活中であれば、妊娠している可能性がありますから、できる限りアルコールは控えるようにしましょう。
また、カフェインの過剰摂取も、低体重児となるリスクが高くなります。どうしてもカフェインを飲みたい場合は、妊活中のカフェインは300mg程度なら許容範囲と言われているので、マグカップ2杯までと決めておきましょう。
糖質は、三大栄養素である炭水化物の構成成分です。摂取すると血糖として即効性の高いエネルギー源となり、必要な栄養素ではありますが、摂りすぎると中性脂肪に変化して内蔵脂肪として蓄えられます。
糖質を取り過ぎると、妊娠糖尿病などにつながる恐れもあり、赤ちゃんの成長に大きく影響することも。ごはんやパンなどの糖質は、必要ではありますが、他の栄養素とのバランスを考え、摂りすぎには注意しましょう。
妊活中は、摂りたい栄養素のことだけでなく、食べ方にも気をつけていただきたいことがあります。せっかく栄養のことを気にしているなら、効率良く栄養を吸収し、より妊娠しやすくまた妊娠に備える身体になりましょう。
食事をすると血糖値は上がります。そのため膵臓からインスリンが分泌して血糖値を正常に戻そうとします。しかし、血糖値が急上昇すると、膵臓はインスリンの分泌を急いでたくさんしなければならず、これを繰り返すとインスリン分泌が過剰となってしまいます。
インスリンが過剰になるとほかの妊娠に関わるホルモンに影響を与えてバランスを崩し、排卵障害や子宮内膜症を起こすことも。
血糖値を急上昇させるのは、スイーツや炭水化物などの糖質です。血糖値の上昇をゆるやかにするために、食べる順番は食物繊維・タンパク質・糖質にしましょう。
よく噛むと唾液が多く出るため、消化と吸収を助けてくれます。また早食いを防いで、急激な血糖値の上昇も抑えられます。
さらによく噛んで食べると食事に時間がかかり、満腹感もあるため食べ過ぎを予防できます。
食事の時間を朝・昼・晩で決めておくと、生活のリズムを整えるのに役立ちます。妊活中は、毎日の規則正しい生活が望ましいので、できるだけ1日3回の食事時間は決まった時間にしてみましょう。
朝食を摂ると、交感神経が活発になり身体を目覚めさせてくれます。これから1日活動するためのエネルギーとなる朝食は、抜かずにしっかり食べましょう。面倒でも、パンだけ、ヨーグルトだけなどにならないよう、複数の栄養素が摂れるメニューが望ましいです。
夕食は就寝の3時間前までには済ませ、できれば軽めにしておきます。夕食を食べ過ぎて、消化しきれないまま寝てしまうと、翌朝の体調に影響が出ることがあります。
夕食を軽めにするために、昼食を1日のメインの食事にして、1日のうちで摂取する量のバランスをとるといいでしょう。
栄養は、これだけ食べておけば大丈夫というものはありません。主食、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜・キノコ類・いも類・海藻類などの副菜を、3食の中ですべて網羅できるよう、さまざまな組合せをしてバランスよく食べましょう。
乳製品やフルーツもデザートなどに取り入れると、さらにバランスの取れた食事になります。
栄養素を摂るためではあっても、肥満になるとホルモンに影響を与えてしまいます。逆に極端な体重減少も、ホルモン分泌に異常をきたし、排卵が起こらないなど妊娠を阻害する恐れがあります。
妊活中にやせている場合は、早産や低出生体重のリスクが高まるとされており、肥満の場合は妊娠高血圧症候群の危険性があります。
やせても太っても赤ちゃんによくない影響を与えかねないので、食事を気にしながら、体重管理もしっかり行い適正体重を維持していきましょう。
妊活にはストレスが大敵です。あまりに食事や生活を厳格に管理しすぎると、かえってストレスとなることも。
全部を一度にやろうとせず、できることから少しずつ取り組み、リラックスすることが大切です。
「こうしなければならない!」と思い込まず、楽しんで取り組んでみてはいかがでしょうか。
エレビット_妊活に効果的な食事と避けたほうがいい食事とは? (https://www.elevit.jp/ninkatsu/articles/food/care-meal/)
ムーニー_食事で妊活!食べ物と食べ方で妊娠体質に変わる! _https://jp.moony.com/ja/tips/pregnancy/ninkatsu/meal/pt0417.html
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