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妊活と不妊

不妊症は女性にだけ原因があると思われる方は、少なくありません。しかし不妊症の原因は、男性にもあります。妊活を進めるまえに、先ず、不妊症について正しく知ることが大事です。

WHO(世界保健機関)発表のデータによると、女性側のみが原因になっている不妊の割合は52%、男性側のみが原因になっている不妊の割合は24%、男女両方に不妊の原因がある割合は24%。こうしたデータからもわかるように、男女ともに不妊の原因があると考え、妊活を進める必要があります。

国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」によれば、日本で不妊を心配したことのあるカップルは、3組に1組。現在、5.5組に1組の夫婦が不妊の検査や治療を受けています。

不妊症とは

不妊症の定義は「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と言われています。そして、日本産科婦人科学会では一定期間という言葉について「1年が一般的」と定義しています。

日本産婦人科学会によると約10組に1組の割合で、不妊症のカップルがいるといわれているにもかかわらず、不妊症に関して正しい知識を持っていないカップルは多いと言われています。

例えば、妊娠を望むカップルが、まず思い浮かべる「排卵日のタイミングを狙って性交をする」という方法ですが、実は必ずしも効果的な方法とはいません。妊娠の可能性が最も高い性交のタイミングは排卵日の2日前、次いで排卵日の前日だと言われています。また、精子の寿命は約36~48時間のため、排卵日の6日前から36~48時間ごとに性交することのほうが、より妊娠の可能性は高くなるのです。

不妊症と葉酸

妊活中に積極的に摂りたい栄養素はたくさんあります。もちろん、バランスよく摂ることが理想なのですが、葉酸が不足すると月経不順や排卵障害、黄体ホルモン分泌不全などが起こりやすく、不妊の原因になってしまう可能性があります。

葉酸は胎児が神経管閉鎖障害となるリスクを低減させるために重要ですが、妊娠の可能性を高めるためにも、積極的に摂っておきたい栄養素です。

適切な医療で正しい妊活を

不妊治療を進めるにあたり大切なのは、夫婦そろって不妊の原因をはっきりさせること。

早い段階から不妊の原因を明らかかにし、適切な医療を受けることが妊娠への近道にもなります。

不妊治療は身近になっています。まずは、ふたりでしっかり話し合い、早めに治療について相談しましょう。

不妊治療について

不妊はさまざまな原因があり解決方法もさまざまです。

大まかには「タイミング治療」「人工授精」「体外・顕微受精」の3種類の方法がありますが、必要に応じて排卵誘発剤やホルモン剤を併用しながら、治療は臨機応変に進められます。また、なるべく早い時期に、カップルでクリニックを受診することで、おふたりにとって最短で最小限の治療計画を立てることも可能になります。

不妊治療の種類

タイミング療法

排卵日を特定し、それに合わせて性交渉を持つようにする方法です。超音波検査などで排卵日を予測し、医師が性交渉のタイミングを指導。交渉後に排卵の有無を確認します。

人工授精

精子を子宮腔内に注入する方法です。できるだけ多くの運動精子を卵管内に到達させ受精を目指します。卵子の受精能力は排卵後約24時間とされているため、排卵時期に実施することが重要で、原因不明不妊の場合は、人工授精単独よりも排卵誘発と併用したほうが妊娠率は高いといわれています。精液を採取して、動きの悪いものなどを取り除く洗浄濃縮の処理後、専用のカテーテルを使い精子を子宮内に注入。 2~3日後に排卵の有無を確認します。

体外・顕微受精

体外受精は、精子と卵子を体外に取り出し、同じ容器に入れて受精を待ちます。受精卵(胚)ができたら、必要に応じて数日間培養し子宮に移植します。受精卵(胚)を凍結保存して翌周期以降に移植する場合もあります。

顕微受精は、顕微鏡下で1つの精子を卵子に直接注入して受精を促す方法です。受精障害や重度の男性不妊の治療法になります。

男性の不妊治療

ホルモン療法

精子をつくるために必要な下垂体ホルモンの分泌が少ない方に向けた治療です。不足しているホルモンを補う療法です。

抗酸化療法

抗酸化作用のあるサプリメントを内服し、精子をつくる機能の維持をはかる療法です。

精索静脈瘤手術

精巣静脈の血流が逆流して瘤(こぶ)のような状態になる精索静脈瘤の治療です。精索静脈瘤は、精巣の温度上昇により精子を作り出す機能にダメージを起こすと言われています。

精巣精子採取術

高度乏精子症や閉塞性無精子症の治療法で、精巣から精子を回収する方法です。

女性の治療

ホルモン療法

女性ホルモンを内服やシール剤などの外用薬や注射で摂取し、卵胞発育を促す方法です。

排卵誘発

排卵障害があり、なかなか排卵が起こらない場合の療法です。排卵誘発剤には内服と注射の方法があります。飲み薬による卵巣刺激は内服薬を生理3~5日目から5~7日間内服し、その後超音波などで卵胞の発育を確認します。

黄体補充療法

基礎体温の高温期が短く月経周期が短い人や高温期の体温上昇が低い人は、黄体機能不全の可能性があり、胎盤の発育が抑えられたりして妊娠が継続しないことがあります。それを予防する目的で、排卵後に黄体ホルモンの補充を行う療法です。内服、注射、経腟投与などの投与方法があります。

悩む前にクリニックへ

最近は「妊活」という言葉を聞くことも多くなりました。また、不妊治療を隠す傾向も薄れてきたようで、前向きに治療を続けるカップルも増えています。

でも実際には「妊活」ってどんなことから始めればいいのかわからないというカップルも多いはずです。

妊活には正しい知識を持つことが大切なことは、先にも述べてきましたが「今日より若い日」はありません。もしも、あの時、不妊治療をしていたら、という可能性も十分に考えられます。